持続可能な航空燃料への寄付について知っておくべき6つのこと
フィンエアーのウェブサイトまたはフィンエアーのアプリからフライトをご予約いただく際、SAF(持続可能な航空燃料)へのご寄付を承っております。SAFは、現在、飛行が気候に与える悪影響を減少させる目的で使える、化石ジェット燃料に代わる安全かつ認証された再生可能な航空燃料です。ここでは、SAFへの寄付について知っておくべき6つのことをご紹介します。
1. 貢献度は?
寄付金額は事前に設定されており、お客様が予約されたフィンエアー運航便の座席クラス、乗客数、運航距離に基づきます。金額は、お客様1名様につきご搭乗便ごとに3ユーロから15ユーロまでとなります。例えば、エコノミークラスを使って1人でヘルシンキからロンドンに行く場合、相当する寄付金額は4ユーロになります。ヘルシンキ発ロンドン行きの往復便を2名で予約した場合、相当する寄付金額は16ユーロです。
長距離フライトでは排出されるCO2排出量も増えるため、フィンエアーは、フライトの距離と寄付の金額を関係づけるようにしています。さらに、できるだけ多くの方にこの選択をしていただけるように、金額を設定するよう努めております。ただし、持続可能な航空燃料の使用をさらに支援したいとお考えの場合は、フィンエアーの気候サービスを利用して支援できます。
2. お客様からいただいたご寄付の影響は?
お客様からのご寄付によって、フライト運航におけるSAFの使用量を増やし、それによって、CO2排出量を減らすことができます。2023年には、約1,100万人のお客様にフィンエアー便をご利用いただきました。毎年1%のお客様がSAFに平均5ユーロ寄付した場合、約48万リットルのSAFを購入できます。この金額で、フィンエアーはヘルシンキ発ロンドン行きのA350機を25便運航できました。このSAF量は、フィンエアーの年間燃料消費量の約0.04%にしかなりません。確かにとてもわずかですが、それでもお客様からいただいた自発的な気候変動対策がさらに追加できることを示しています。
航空におけるSAFの使用量を増やすことは、気候にとって非常に重要です。現在、空の旅は、ほぼ完全に、気候変動の原因となる化石燃料のケロシンを燃料としています。SAFは、ケロシンに代わる再生可能燃料で、空の旅の化石燃料への依存の軽減に貢献します。残念なことに、民間航空会社が使用しているSAFの量は、数百万トンの灯油のごく一部にすぎません。航空分野におけるSAFのより大規模な利用は、現在、価格と入手可能性によって制限されています。2023年には、フィンエアーのジェット燃料消費量全体に占めるSAFの割合はわずか約0.2%でした。
3. 私はフィンエアーのSAF利用料金を支払っていますか?
いいえ。フィンエアーは依然として弊社が使用するSAFの大半を負担しています。お客様の任意の寄付により、フィンエアーは弊社が購入するSAFに加えて、さらにSAFを購入することができます。つまり、お客様の寄付によるSAF量は、法で義務付けられるSAFと当社が自発的に購入したSAF量に上乗せされます。例えば、2025年初からは、フィンエアーや他の航空会社に対して、EU(欧州連合)内の主要空港で補給するジェット燃料について、少なくとも2%のSAF使用が義務付けられます。お客様からの寄付は、フィンエアーが義務付けられている、SAFの購入費として使用されません。
2025年には、2024年から自主的なSAF購入量を倍増させることを目指しています。自主的SAF購入量は、法規が義務付けるSAF購入量を上回る水準です。自主的SAFの量は、まだ形勢を一変させるレベルではありませんが、正しい方向に向けた具体的なステップです。また、oneworld 加盟国航空会社と共同で取り組み、2030年までにSAF燃料の使用比を10%まで引き上げる計画です。
4. 私の寄付で、どのような種類のSAFが購入されますか?
SAFは、様々な原材料から斬新な技術を使って生産できます。現在、世界的に生産されているSAFの大部分は、使用済みの食用油と動物性脂肪廃棄物から生産されたバイオ燃料です。しかし、今後のSAF生産に適用できる、数種類の異なる生産経路と原材料がすでに承認されています。
お客様の寄付で当社が購入するSAFは、Refuel EU Aviation規則(EU航空燃料補給規則)の基準を満たします。つまり、EUが規定した持続可能性およびGHG排出基準を満たす、使用済み食用油や動物性脂肪などの特定の原料から生産されるバイオ燃料がSAFとなります。
5. SAFの寄付を行った場合、私が搭乗するフライトのCO2排出量は削減されますか?
お客様の寄付によって、特定のフライトのCO2排出量を削減できるわけではありませんが、フィンエアー全体の燃料消費量のSAFの割合が増加します。SAFは、特定の航空機または航空便向けに配給されたり、補給されたりすることはありません。それに代わり、従来のジェット燃料と混合され、空港の共有燃料システムを通じて航空機に補給されています。同燃料は、グリーン電力市場が採用しているシステムと同様の「ブック&クレーム方式」により購入・使用できます。
6. なぜSAFに寄付をするとよいのですか?
SAFへの寄付は、航空が気候に与える影響を軽減する簡単な方法です。たとえ1人の寄付が及ぼす影響は小さくても、それはお客様が可能にする自発的な気候変動対策のひとつとなります。ご協力いただくことで、お客様は、持続可能な航空燃料への需要があることを実証するお手伝いもしていることになります。これは、生産能力の向上に役立ち、SAF の可用性を向上させるために重要です。